ご近所のまりさんから、アキタコマチの苗をもらえるという話しになって、
もう今年はすっかり諦めていた稲作を、いきなり始めることになりました。
今年はやらないからと、見にも行っていなかった田圃だけれど、
もらった苗を水に浸すために、とりあえず田圃に直行。
ここの圃場は片方が川、片方が山。
山からはイノシシが来るので、対策をしないといけない。
この辺りはちょっと変わっていて、
共同でイノシシ柵を敷設するのではなくて、
各自がそれぞれ持ち分の幅だけ柵を設けて、それを隣とつなげるやり方。
だから田圃があれば、稲作をしなくても柵だけはしないと、みんなが困る。
うーん、何か変なの。
いずれにしても、新たに柵を購入しないといけなかったのですが、
急きょ稲作を始めることになったので、これで柵の張りがいもあるというもの。
結構な出費ですが、やらないわけにはいきません。
でも、イノシシ柵の設置については、町から少し補助金が出るようです。
よかった。
手持ちの田縄で必要な柵の長さを測ってみました。
ウチは二反が二枚あるのですが、短い方の一辺だけで柵はカバーできます。
測ってみると、ちょうど55m。
そろそろみなさん柵を設置するようなので、
とりあえず町に補助金の申請をしておかないといけません。
でもその前に、草刈りをしておかないとね。
取水口の周りの草を刈って、水を通してみました。
問題なし。
でもウチは不耕起なので、どれぐらい水が溜まるか、ちゃんと均等に水が行き渡るのか。
やってみないとわかりません。
今晩、溜めてみようかとも思ったのですが、
何かちょっと不安なので、
明日朝から1日水を入れて、どうなるかちょっと様子を見てみます。
ところで、
取水口の辺りは、水を入れなくてもたいていぬかるんでいます。
「おっ」
よく見ると、だいぶ育ったコメがあちらこちらに芽を出しているではないですか。
まさにおのれ生え。
察するところ、前任者のこぼれ種。たぶん、コシヒカリ。
すばらしい。
これなら、後は水を入れるだけで、何にもしなくていいじゃん!
そう思ったのでした。
今までだって、こぼれ種から生えてきた稲は確かにあったけれど、
こんなに大量に芽を出しているというのは、すごい。
こんな風におのれ生えしてくれるなら、
どこか別のところで、わざわざ苦労して苗を育てている場合じゃないぞ。
ここの環境が、たまたまこういう現象を生み出しているのでしょうか。
「霜が下りるからちゃんと冬眠する」とか
「ぬかるみの水温が上がってくると、いい具合に目覚めて発芽する」とか、
そういうことなのかなぁ。
しかし、これでいけるなら、
収穫の時に、刈り跡にわざと数粒ずつこぼしておけばOKじゃん。
そういうこと?
で、みなさんが苗を作り始める頃になったら、おもむろに取水口を開けて水分を補給。
ぬかるみ状態を再現したら籾から自然に発芽。
で何と、その場でそのまま稲が育つ。
おー、これぞ究極の自然農。
ふふふ。