排水工事の段取り

投稿者: | 2016年9月7日

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ウチの排水処理については、当初より気になっておりました。

台所の排水とお風呂の排水がこの石のスキマから流れ出てくるのですが、
溝といっても、土が削れてそのままみず道になったようなもので、
排水の半分ぐらいは土中に滲み込んでいるのではないかと思っています。

さらにいえば、古民家には雨樋というものがないので、
雨が降った時には、その雨水もそのまま地面に滲み込み、
雨の続く日には、床下からかなりの湿気が上がってくるようです。

床下も板一枚だし、防湿シートを全面に敷くなりした方がいいのですが、
それもこれも、やはり元の排水処理をきちんとしないことには始まらない。

ということで、家の中のできるところから改修工事に着手しようと思っていたのですが、
早晩片付けなくてはならなくなる排水工事のメドを立てるためにと、
とりあえず事前調査にかかりました。

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その溝がこの納屋の脇を通って流れています。
その豊かな水量のせいか、ここは貴重な山菜、コゴミの自生地になっています。
だから、生い茂って邪魔だからといって、バサバサと刈れないし、
排水といっても流すものには結構気を使ったりします。

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そしてこの木の横のU字溝にまでたどりつけば、後は道路の溝まで勝手に流れてくれます。
田舎なので、もちろん下水なんか通っていないので、このまま川に直行です。

本当はオープンのU字溝で雨水と一緒に流せばいいかと思っていたのですが、
U字溝というものは、たかがコンクリートの塊のくせにやたらと高い、しかも重くて扱いづらい。
ウチの山のふもとに打ち捨てられたU字溝があるのですが、
持って帰ろうにも、二人がかりでも持ち上げることができません。

しかたなく、ここまでをすべて塩ビ管でつないで流すことにしました。

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まず塩ビ管が通るところだけ草を刈って、目印の杭を立てました。

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こちらも。

今回は北側の雨水も一緒に流そうと思うので、家の裏から集めてくることになります。
そうなると、これがかなりの距離になってしまいます。
家の裏が12m、納屋の北側が10m、そして納屋の東側、U字溝までが13.5m。
その間に2ヶ所、集水桝を置く予定です。

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相当な距離になるので、ちゃんと水勾配が取れるのかどうかが心配でした。

そこで「水盛り遣り方」。
ペットボトルと透明ホースで自作「水盛り管」を作って、
杭に水平を記して土地の高低を測ってみることにしました。

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ペットボトルの底に穴を開けて、透明チューブを差し込みます。
それをグルーガンでくっつけました。

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しかし、見事に水漏れ。

ペットボトルは素材的に無理なのかなぁ。
もう一度剥がして、今度は少し丁寧にくっつけ、何とか水漏れを止めました。
しかし、極端にホースを曲げたりすると漏れる。
だましだまし使いましたが、今度やる時は接着剤でコーキングしてからの方がいいかもしれません。

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ペットボトルを真ん中の杭の側において、ここが基準。
後はもう片方のホースの先を持って杭にチェックをつけてまわります。

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しかし思った以上に高低差があって、
120cmに揃えた杭が、一番端は高さが足らずに長い杭に打ち直し。

そうこうしながらも、
ホースの先をちょっと下げたら、おっとっとで水がこぼれるわ、
うっかりホースを引っ張ったら、ペットボトルごと倒れて一からやり直しだわ、
結構たいへんな割には、結果的にいい加減な水盛り遣り方になってしまった気がします。
だって地面がでこぼこなんだもん。

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これで家を建てようものなら、それこそ基礎はガタガタですな。
でもまぁ、おおよその水平は出せたので、土地の高低の目安はだいたいつきました。

納屋の東側、U字溝までの高低差が900mmもあったので、これで何とかなりそうです。
配管予定の総距離が3350mm、2/100の水勾配として、必要な高低差は710mm。
間に集水桝を2つ入れても計算上は大丈夫、ちゃんと流れてくれそうです。

しかし、もうひとつ気がかりだったのはお風呂の排水。
最近になって、浴槽の栓をいっきに抜くと、
あたりの地面に水溜りができるようになっていました。

そのお風呂の排水は、溝への出口がパイプではなくて、
石のスキマのコンクリから流れ出てきているのです。

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お風呂の洗い場の排水口もコンクリで固めたもの。
中は一体どうなってるんだろうかと、掘り出して水漏れの原因を探るのが憂鬱でした。
最悪の場合は、浴槽の下のコンクリを壊さないとダメかなぁ、とか。

でも、このままずっと放置しておいても何の解決にもならないので、
この際、思い切って掘ってみることにしました。

地面の薄いコンクリをツルハシで叩き割ります。

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調子に乗ってガンガンやっていたら、いきなり異音。
ウッ、やばい。
水道管を突き破ってしまった。
「えぇー、こんな浅いところに水道管を埋めるなんて。」

しかし、冷静に考えれば、水道管ならいっきに水が吹き出すよなぁ。
よく見ると、今は使っていない古い水道管の名残りでした。
やれやれ。
でも、これからは気をつけよ。

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で、気をつけながら掘っていくと、あっけなく全貌が現れました。

右上の四角い穴が洗い場からの排水の点検口。
ここまではコンクリで、ここから先は左の土管に入っています。
そして、左端の縦の灰色の塩ビ管が、浴槽からの排水。
ここで塩ビ管と土管をT字に強引につないで、左の土管に流しています。

水漏れは、恐らくこの塩ビ管と土管とのつなぎ目ですね。
モルタルでつなぎ目を巻いているようですが、
何たって相手は水ですから、やっぱりいずれは漏れますよね。

対処としては、まずこの土管を取り除いて、
浴槽の塩ビ管をつないで外の集水桝まで持っていくしかありません。
洗い場の方も排水口からトラップ付きのものにやり直して、
やっぱり塩ビ管でつないでここでT字に合わせるか。

この先、キッチンの場所替えや洗面所の増設もあるので、
できれば給排水は一度にやってしまいたいなぁと思うのですが、
それを待ってても何時の事になるやらわからず、
とりあえず接着しないで、配管だけはやっとくか、とか考えています。

でも、今回あちこちチェックして具体的にやれるメドがついたので、これでひと安心。
何だかもう、終わったような気持ちになりました。

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