ひとりで育てる作物や収穫量には限りがあるけれど、
例えば、自分で作れない作物や加工品を、他の仲間が作ってくれたりすれば、
お互いに余剰を分かち合ったりすることができます。
そうすると、日々の食料だってほとんどのものが自給できることになるし、
もっとバラエティに富む食生活にすることができます。
自給自足をみんなで相互補完し合う「共給共足」。
じゃ、そういう豊かな「共給共足」のために、
どういったものが「食のインフラ」として必要なんだろうと考えてみました。
まず、基本調味料のさしすせそ。
*砂糖
*塩
*酢
*醤油
*味噌
味噌は誰でも簡単に作れます。塩や酢や醤油も作れないことはないけれど、
砂糖も甜菜かサトウキビが栽培できれば何とかなるもしれないけれど、
やっぱりちょっと手間がかかるから、誰か専門に作ってくれる人がいればいい。
*米、麦(大麦、小麦、ライ麦)、大豆
田畑があれば、だれでも作れるけれど、作れない人もいるし、量が必要なこともあるので、
こういう基本穀物をたくさん作ってくれる人がいればいい。
また、シェアできる粉挽き機等があればいい。
*油
これもナタネやヒマワリやオリーブなんかをたくさん栽培して、
これを専門的に絞ってくれる人がいればうれしいですね。
また、シェアできる搾油機等もあればいい。
*肉と乳(牛、豚、羊、ニワトリ)
まぁ、羊や豚やニワトリぐらい自分で飼えばいいのだけれど。
土地とか餌の確保とか、たくさん飼おうと思えばどうしてもつきっきりになるので、
それはそれで、やっぱり専門的にやってくれる人がいるとうれしい。
と、基本的にはこれぐらいなもので十分じゃないかな。
これらの作物は、もちろん無肥料、無農薬で作ったもの。
加工品も、添加物なしの昔ながらのシンプルな製法で作られたもの。
これだけで、もう最高でしょ。
でも、誰かがやってくれるなら、作り手の顔が見える、
安心、安全な食のバリエーションは、たくさんあればあるほど楽しい。
*麹
昔はどこのまちにも麹屋がありました。
味噌、醤油、酒等、発酵食品の基本。
*乳製品や肉加工品
バターやチーズや、ハムやソーセージ等
*豆腐や揚げ
まぁ、自分で作ればいいのだけれど。いつもいつもは作れないから、
豆腐屋さんがあればいい。
*くだもの、茶、ハーブ、香辛料
これも自分で果樹や茶葉、ハーブなんかは育てればいいけどね。
*ハチミツ
餌に砂糖水なんかを与えていない、日本ミツバチの純粋なハチミツ。
もちろん、自分で養蜂すればいいけどね。
*酒、ワイン等、アルコール類
飲みたい人が自分で作って楽しめばいいんだけどね。
あと、
海が近ければ魚介類を獲ってくることもできますが、
これだけ海が汚染されてしまうと、食べるのにちょっと腰が引けてしまいます。
そして何よりも、日本人の基本、昆布とかつお節。
これには正直、困ってしまいます。
だからといって自分で作り出すこともできないため、
何か代替物を探すか、仕方なく買い求めるしかありません。
その他、
パン屋や製麺屋、乾物屋、漬物屋などのお店や加工品店が増えれば、
それはそれでうれしいですね。
ほら、これだけ考えても、お店の数だけでひとつの村ができそうです。
これらのお店が、どの店も全部信頼のおけるおいしい食料品しか扱っていないとしたら、
想像するだけでも、こんな幸せなことはないですよね。