三浦綾子全集に落丁を見つけたのは先日のこと。
半ページ抜け落ちているところが、
まさに家出をしようとしていた良一に対して、
「ここに居辛いかね」、と奈緒美の父がやさしく声をかけた。
良一がそれに応える科白の始まったところでした。
何と答えたのか、白紙じゃ何も分からない。
良一の科白を勝手に想像しても仕方がないので、
ちょっと拍子抜けして、しばらく読むのを止めていました。
でもなぁ、
あと30ページほどでもう終わりそうなので、
とりあえず前後の脈絡で理解しながら読み終えるか、
と思って先を読み始めました。
その続きは、
いきなり牧師である父耕介の知られざる罪深き過去の激白。
その驚愕の事実に絶句する娘の奈緒美・・・みたいな。
で、わくわくしながら見開きページを読み終え、
急いで次のページを繰ったら・・・。
あれ、全部真っ白。
これって、また落丁(P472、P473の見開き)!
もしかして、
と思って残ったページをぱらぱらとめくってみたら。
・P476、P477が見開き落丁
・P480、P481も見開き落丁
・P484片ページも落丁
これって、全然だめじゃん。
物語が揺れて決着しそうな大詰めを迎えて、
これだけたくさんの落丁があった日にゃ、
さすがに想像しながら読み進めるのは無理なので、
もう読むのは諦めました。
かといって、「ひつじが丘」。
単行本でも文庫でも、この先が読めれば何でもいいのですが、
ウチの町の図書館にはこの全集しかありません。
わざわざ買うほどでもないので、
今度、県立図書館から取り寄せてもらおうと思っています。
しかし、もし同じ全集が同じように落丁していたとしたら、
それはそれで貴重な発見なので、ぜひとも確かめてみたい。
もし機会があれば、
みなさんの図書館でもぜひチェックしてみてください。
「三浦綾子全集 第一巻 平成三年七月六日 第一刷発行 株式会社主婦の友社」
印刷物なので、この一冊だけが落丁というのはたぶんないと思うので、
探せば全国で見つかる可能性があるんじゃないかなぁ。
でも、借りる時は別途単行本か文庫本もご一緒に。
せっかく読み進めていて、急にいいところでページが落丁していたりすると、
本当にがっかりしますからね。