カイコ騒動記、前回からだいぶ日が経ってしまいました。
この間、田植えが始まったものだから、ひたすら田圃通いの毎日。
それでも、おカイコさんの干し網は、
昼間は日の当たらないところに持っていったり、
夜は家の中に取り込んだり、毎日様子はうかがっていました。
でも、この20日の間、ほとんど動きがありませんでした。
残念ながら、もうこれ以上羽化もしないだろうということで、
今日、干し網の中の繭を全部取り出してみました。
繭が10個、成虫らしきものが2匹、黒い殻のようなものが2個。
下の成虫は既に死んでいます。
よくわからないですが、たぶんただの蛾のようなもの。
上の成虫はまだ生きていました。
取り上げてみると、
これはまさしくカイコのご先祖様、クワコです。
カイコと違って全体的に褐色ですが、
同じような櫛形の触覚もあるので、たぶんクワコに間違いない。
アップで見るとなかなかカッコいい。
でも、この成虫は褐色のクワコ。
前回、外で捕まえた成虫は白色だから、あれはやっぱり野生のカイコ?
それともいろんな交配種が存在しているのだろうか。
白いのは、捕らえて干し網に入れていたけれど、
このクワコが生まれる前に死んでしまったから、
結局、交尾をすることができませんでした。
上部の葉っぱに作られた繭は抜け殻になっています。
クワコはここから生まれたのかもしれません。
そして、下の二つの繭はハサミで切って中をのぞいてみました。
それぞれに、黒いサナギと大きなウンチが入っていました。
何らかの条件が整わず、羽化することができなかったようです。
そうして、成虫も羽化できなかった繭も、
桑の木の根本に戻してあげました。
結構、オドロキとドキドキのカイコ騒動でした。
でも、ちゃんと育ててあげることができなかったので残念です。
やっぱり、自然のままに生き延びてきたものは、
自然のままに放置しておく方がよかったのかもしれません。
来年は、桑の葉に幼虫を見つけても、
そっと見ないふりをしていてあげようと思います。