脱穀と調整

投稿者: | 2017年10月4日

 

秋の日は雨が降ったり、止んだり。
晴れているうちに、晴れの日にできることを、ということで、
先日干し上がったイネの脱穀と調整をすることにした。

足踏み脱穀機。
昔の機械って、風格がありますよね。
仕組みは単純だけれど、とてもいい仕事をする。

 

 

久し振りに使うので、
被ったゴミやクモの巣をきれいに取り払って、
釘に緩みがないかを叩いてチェック。

 

 

さて、いよいよ脱穀の開始。
脱穀した米が飛ばないように、ブルーシートで囲います。

ちょっと手で方向を決めてあげて、
ミシンのようにゆっくりと踏んでいくと、
ぐぉーん、ぐぉーん、といい音でドラムが回り始めます。

穂についた籾が
あちこちの釘に当たって弾け飛ぶ時に、
カラン、コロンって、ほんとにいい音がするんだよね。
何だかちょっと、ムビラみたい。

久し振りなので、最初のうちは適当にやっていたのですが、
何束かこなしていくうちにだんだんコツを思い出してきた。
昔の機械って、扱うのにもコツが要るんです。

足で踏んで、ただ稲束をドラムに当てているだけじゃ、
穂にたくさんの籾を取り残してしまう。
しかも、あまり前かがみになってやっていると、
すぐに腰がいたくなって続かなくなる。

だから、最初は稲束を立てて穂先だけをこなします。
そうすると、このタイミングで背筋を伸ばして作業ができます。

それから、稲束を少し寝かせて中ほどの籾を落とす。
裏返してもう一度。
そして最後に、稲束を左手で少しづつ広げて分けていきながら、
しっかりと寝かせて、束の奥までドラムの釘が当たるようにする。
裏返してもう一度。
このようにすれば、ほとんどの籾を落とすことができます。

 

 

ウチの場合、いくつかの種類のお米があるので、
品種ごとにいったんクリーンアップしないといけません。
そうしないと混じっちゃうからね。
今日は、とりあえずアキタコマチ。

ひととおり脱穀が終わったら、次に箕選の作業。
落ちた籾には、たくさんのワラも一緒に混じっています。
まず長いワラは手で取って、それから篩にかけて大きなワラを取ります。

 

 

最後にブルーシートの上でかき集めた籾は、
まず、少し小さな網目の篩にかけます。
するとどうでしょう。
土に混じって、ヒエや草の種がいっぱいあるのがわかります。

 

 

さて、仕上げに唐箕の登場です。
足踏み脱穀機に負けず劣らす、存在感がある機械です。
素敵なデザインというか、機能美ですね。

 

 

「創業二百年 最古之歴史 最新之装置」
と書かれています。
ヤマカ、岡山市吉備町。
以前、島根にいた時にオークションで落としたものですが、
巡り巡って、ここ岡山に戻ってきました。

 

 

ワラ混じりの籾を上のホッパーから入れ、
左手で出口のスキマを調節しながら、右手でドラムを回転させると、
ワラやゴミが一番左から飛び出していきます。

そして、左側の出口からはやや軽い籾と飛ばなかったワラ、
右の出口からは、しっかりと中身が詰まった籾だけが出てきます。
とてもうまくできています。

左の出口から出た籾とブルーシートにこぼれた籾を拾って、
もう一度通し直しをすると、ほとんどゴミのない籾だけになります。
そして、これをコンバイン袋に詰めればできあがり。

今日のアキタコマチは、16,7kgってとこでしょうか。
今年は圃場のコンディションがよくわからなかったので、
少ないけど、まぁ、こんなもんでしょう。

来年、また工夫してもう少し穫れるように頑張ります。

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