黒長と香り米の脱穀

投稿者: | 2017年11月3日

 

黒米(糯性)の、粒が長いタイプを黒長と呼んでいましたが、
調べるとこれ、インディカ長粒種の黒米ということになるようです。

品種名とは別に、お米を種類で大きく分けると以下の三種類に分けられます。

「ジャポニカ米」・・・いわゆる日本のお米。短く丸みがあり、熱を加えると粘りとつやが出る。
「インディカ米」・・・タイ米と呼ばれ、細長く、独特の匂いがあり、粘り気の少ない食感。
実は世界の米生産量の80%を占めている。
「ジャバニカ米」・・・パエリアやリゾットに使われるお米。幅が広く大粒で、炊くと少し粘り気が出る。

そのインディカ米ですが、
これが「極めて脱粒性が高い」ということがわかりました。
つまり、刈り取り適期を逃すと、籾が穂からパラパラと落ちてしまうのです。

普通のジャポニカ米や古代米でも短い粒のタイプは問題ないのですが、
このインディカ長粒種は、その点が独特です。

 

 

それを知らずに、刈り取りの後、普通に稲架に掛けていました。
そうすると、干している間にも籾がパラパラと脱粒してしまうようなのです。
既に3,4日ほど干していたのですが、そのことを知って急いで取り込むことにしました。

稲架掛けから外して地面に置いただけで、もう籾がパラパラと落ちています。
インディカ米は、適期に刈り取って、その後すぐに脱穀してしまうのがいいようです。

さらに調べていくと、
「打穀法」、「米のパーボイル加工」、というキーワードに出会います。

インディカ米というのは、かつての米不足の時の輸入米のイメージが強いですが、
実は日本でも14世紀頃から大陸渡来で伝わっていて、
特に九州各地の低湿田では、明治末期まで盛んに作られていたようです。

しかし、インディカ米は脱粒性が高いため、脱穀方法も「センバ扱き」ではなく、「打穀」。
つまり、稲束を木の台や桶などに打ち付けるやり方で、穂から籾を落としていたようです。

知らなかったなぁ。

現代でも、通常の乾燥機やロール式籾摺り機はインディカ米には使えないそうです。
でも、ウチは足踏み脱穀機があるので、
ちょっと叩きつけ気味にしながらやると、うまく脱穀ができました。

いずれにしても、まずは適期のタイミングを逃さずに刈り取ること。
そして、刈り取り後に乾燥させると脱粒性が増すため、
稲刈りの後はすぐに脱穀して、その後から乾燥させるのが基本のようです。

さらに、「パーボイル加工」。
その脱穀した籾を、水漬けした後に30~60分蒸し煮してから乾燥させる加工方法。

バングラデシュやインドでは、今でも普通に行われているようです。
この「パーボイル加工」には、以下のような機能があります。

1.米のデンプンが一部が糊化(アルファ化)して堅めになる。
2.保存中に虫が付きにくくなる。
3.精米中に割れるのを防ぐ(屑米を減らす)。
4.時間がたっても米質の変化が少ない。
5.ビタミンをより多く保持する。
6.炊きあがり時の容積の増加が大きい。
7.炊飯中に吹きこぼれにくい。

「籾を蒸し煮する」こと自体にかなりの意外性がありますが、
当時は日本でも「パーボイル加工」米が流通していたようです。
確かに、精米時に割れてしまうことがよくあるので、
こういった工夫も必要なのかもしれません。

まぁ、こんな風にジャパニカ米と比べていろいろとクセはありますが、
黒長はやっぱり食べておいしいので、その特性を理解して扱えば特に問題はありません。
来年はもう少し増産しようと思っています。

 

 

そして、こちらが香り米(糯性)。

この香り米は稈長がすごく長いので、
稲架掛けの時も、上の段に掛けないと穂先が地面についてしまいます。
でも、脱穀した後の長いワラは、稲束を結ぶのにすごく都合がいい。
そのワラが欲しいから、来年も香り米はつないでいこうと思っています。

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