そうなんだ、中国語。その3/ 無気音と有気音

投稿者: | 2018年2月3日

 

中国人が話す日本語には、濁音がないことが多い。

例えば、「大连(大連)」。

大连

ピンインでは、「dàlián」と表記される。
これ、最初が「d」だから、当然「ダ」という濁音で発音するんだろうと思うけれど、
国際音声記号だと、これは「taljɛn(※四声省略)」。
つまり、「タ」の清音なんですね。

「あぁ、そうか。」
「中国語には濁音というものがないから、濁音のある日本語が発音しにくいんだ。」
最初は、そう思って納得していました。

けれども、中国人の先生の発音を聞いていると、何か違う。
場合によっては、濁音のように聞こえる音もあったり、
でもよく聞いていると、やっぱり清音に聞こえてみたり。

そもそもピンインの表記自体がこんなに紛らわしいものだから、
余計にわからなくなるんだよね。

ネイティブの発音を聞いても、どっちなのかよくわからない。

 

で、ほんまはどっちやねん。

これって、誰か詳しく説明してくれないかなぁ、
と思って探していたら、ありました。

下記のサイトに詳しいので、そこからの理解です。

中国語達人への道

 

まず、「中国語に濁音はないのか?」

正解は、「中国語には、日本語のように濁音とか清音の区別がない。」でした。
つまり、濁音という概念そのものが、中国語の世界にはない。

あるのは、「無気音か有気音」かの違い。

だから、清音で「da」と発音しようが、濁音で「da」と発音しようが、
中国人の耳には、どちらも「da」で処理される。

日本語の場合は、「蛾(が)」と「蚊(か)」は全然ちがうものですが、
中国語では、濁音か清音によって意味が変わることはない。

 

「ふーん、そうなんじゃ。」

中国語のピンイン「b/p」「d/t」「g/k」「j/q」「z/c」「zh/ch」は、
無気音と有気音の区別を表しているのであり、清音と濁音ではない。

そーなんかぁ。
これでかなり整理ができた。

つまり、どちらも同じひとつの音(破裂音)であり、
「破裂」後の「息の出し方」が違うだけ。

★有気音
「破裂」→「息」→「母音」
(破裂の後に、母音が伸びて続く。)

★無気音
「破裂」→「母音」
(破裂の後、母音も消える。)

 

日本人が中国人の発音を聞くと、
有気音が清音っぽく、無気音が濁音っぽく聞こえるのだそうです。

逆に、日本人は強く息を吐くような発音をあまりしないので、
濁音を発音しても、それが中国人には無気音に聞こえてしまう、と。

 

それなら、日本人の場合は、それを逆手に取って、

「無気音はもう濁音で発音して済ませて、
むしろ有気音の方を特に意識して発音するようにすればいい。」

ということになります。

中国語は、
「発音が最大の関門で、ここさえ乗り越えれば、後は平坦な道が続く。」
ということなので、

 

 

次回は、「ピンインの特殊な発音」にまつわること。 → NEXT

そうなんだ、中国語。その3/ 無気音と有気音」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: そうなんだ、中国語。その2/四声 – 自然農とカフェ暮らし

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)