今、思い返してみれば、あれはちょうど2年前の今頃。
初めての腎臓結石で七転八倒したことなんか、もうすっかり忘れていました。
喉元過ぎれば、っていうやつですね。
そういえば、しばらく前から、
長時間横になっていると腰が痛んだのはこのせいだったのか、とか。
先月、高熱が続いた後に蕁麻疹が出たのもこれの予兆だったのか、とか。
まぁ、後でいろいろこじつけてみても仕方のないこと。
そうでなくても、今回は2月末に高熱が出てからというもの、
何事につけやる気の出ない状態が続いていて、
転地療養のつもりで出かけた旅先からの帰途の出来事でした。
朝食のあと、トイレも済ませ、後は荷物を片付けて出るだけ、
と思った矢先、ちょっと軽い腹痛のようなものがあって、横になっていました。
冷えたのかなと思ってしばらくじっとしていたのですが、どうも回復する気配がない。
そうするうちに、傷みが左の下腹部の辺りから背中に回ってきた。
あれ、これはひょっとすると腎臓。
腎臓ということは、もしかして結石?
あの時の記憶が、ふっと甦ってきました。
結石は、忘れた頃にやってくる。
これは、ちょっとやばいかも。
でもまぁ、しばらくは大丈夫だろうと最初は思っていました。
あまりにひどくなれば、岡山に戻ってから病院に行けばいいや、と。
しかし、いったん暴れだした結石はもう元には戻らないのでした。
傷みはゆっくりとした波で次第に重くきつく激しさを増していき、
ピーク時には吐き気に襲われました。
冷や汗とも脂汗ともつかぬものが滝のように流れ出て、
もうただただ身体を硬直させてうんうんと傷みに耐えるだけ。
そうそう、この前の時もまさにこんな感じでした。
それを身をもって思い出してもなぁ。
で、結局、救急医療で旅先の病院に直行するはめになったのでした。
申し訳ありません。
こういう時、熱はないんですね。血圧も正常。
でも、吹き出す汗で衣服がぐちょぐちょに濡れてるものだから、寒い。
ガタガタと身体の震えが止まらない状態でしばらく待たされました。
救急はそういうもんですよね。
もう早く何とかしてくれ、叫びたいタイミングでやっとベッドに移され、
点滴を受けながら、例の如くひと通りの検査が始まったのでした。
ベッドに乗せられたまま、採血、採尿、CT、エコー、と病院の検査巡り。
今回は採尿がたいへんでした。
どうも体中の水分が汗で出てしまったようで、おしっこが出ない。
じゃ、直接膀胱から採りましょう、と尿道にカテーテルを入れられたのでした。
初体験。
想像しただけでも身がよじれるような気持ちになりますが、
実際、ぐいぐい押し込まれる時の痛さといったら、まったく半端ないです。
腎臓の痛みとダブルで前から後ろから、もう「うぐぐぐぐぁー」の大騒ぎ(心の中で)です。
でも結局、膀胱にも尿がありませんでした。
ただの痛かった損かいな。はぁ、いい体験をさせてもらいました。
それでまたCTで被爆してしまったわけですが、今回よかったのは造影剤を使わなかったこと。
後で聞いた話ですが、
造影剤を注入した後は、1Lぐらいの水を飲んで流した方がいいのだそうです。
前回のCTの際には、後日かなりだるい状況が何日も続いたのですが、そういうこともあるということ。
ひどい。前の病院じゃ、そんなこと何も教えてくれなかったじゃないか。
そんなこんなで、CTとエコーに石らしきものが認められたということで、あっけなく幕引き。
後は自然に出るのを待つだけです。せいぜい水をたくさん飲んでください。
ということで、「もう帰ってよろし。」
うんうん、このパターンは2回目だ。
ボルタレン座薬が効き出せば、あの耐え難い苦痛もウソのように消えました。
なんだ、じゃ自分でボルタレンを常備してれば済んだ話しなのか。
尿道から出ないような巨大な石が詰まらない限りは、
たぶん2、3日で自然に排泄されるとのこと。
その間をしのげる痛み止めさえあれば、後は自然に任せるしかない。
そういうことのようです。
しかし、あれですね。
「カルシウムやシュウ酸、尿酸は誰でも腎臓にたまるのだけれど、
普通はオシッコと一緒に出ていってしまう」
それが出ないで溜まって、2年に1回ぐらい七転八倒して救急で運ばれるというのは、
もうこれで最後にしてもらいたい。
結石の人は何度でもやる、とか、
石が溜まりやす体質とか言われますが、もうこりごり、ゴメンですね。
前回、結石になった時に、
「よし、これからはせっせとお茶を飲もう!」
と決意したはずなのですが、
まぁ、人の生活習慣って、そんなに簡単には変えられません。
それならば、
同じ飲むにしても、何か薬効のあるものを毎日飲むのがいいんじゃね、
と思ったのでした。
それで、さっそくいろいろ調べてみると、
「流石茶で、胆石・腎臓結石がドンドン溶け出す」、みたいな本が出てたり、
いろんなメーカーから「流石茶」の名前で販売されています。
しかし、ウチは自給自足が基本なので、そんなブランドものはもちろん買いません。
流石茶の原料を調べてみると、ウラジロガシの枝葉。
ふむふむと、薬用植物の図鑑で調べてみると、
確かに「結石を小さくして排除する」効能があるという民間薬らしい。
ウラジロガシ・・・
1.必要なときに葉と小枝をそのまま水洗いして乾燥
2.さらに細かく切って天日で乾燥③1日量50~70グラムを0.6~1リットルの水で、
約半量まで煎じて1日数回に分けて飲用。
連銭草(れんせんそう)を20グラム加えて煎じるとさらに効果があるとされます。
ウラジロガシというのは、ブナ科の常緑広葉樹で、20m以上にもなるらしい。
ひょっとしたらウチの山にも生えているのかもしれないですが、
今探しに行く元気はない。
また、連銭草(れんせんそう)というのは、別名カキドオシ。
日本全土の日の当たる路傍や山野に自生するつる性の多年草。
何だか、ウチの近所でも見た覚えがあるような気もするが定かではない。
そこで決意したのでした。
ウチでこのウラジロガシとカキドオシをたくさん栽培して、
手摘み天日干しのお茶にして、
全国の結石で苦しむ人たちにいつでも提供できるようにしよう。
ま、とりあえず自分のために。
で、思い立ったら、すぐ行動。
ウラジロガシの苗木2本とカキドオシの苗2つを注文してしまいました。
何せ20mだからなぁ、さてどこに植えようか。
昨日はぶり返す痛みを何とかボルタレンで押さえ込んでいたのですが、
今日はやや小康状態。
もう石が出たのやら、まだ残っているのやら、見えないのでよくわかりませんが、
とにかくおしっこは出てくれるので、詰まってはいないようです。
神様、もう、痛くなりませんように。
さてさて、苗木が届くのが楽しみです。
この木が大きくなるまではせいぜい水を飲んでおくんですな。