氏神さまは、天計(あまはかり)神社といいます。
10月になると、この近くで県下三大祭りのひとつ「加茂大祭」が行われますが、
何と平安時代から始まって950年の伝統がある祭りなのだそうです。
寄宮祭という形式で、町内の八社が各々の地から総社宮へと、
行列を整えて集合し、総社宮を交えた全九社で加茂大祭が行われます。
その参集する八社うちのひとつがこの天計神社です。
そのお社が近くの山の上にあるというので、
友人と車で探しに行ったのですが、同じような山道が縦横無尽にあって、
これまで何度もトライしましたが見つけることができませんでした。
で、地元の人に「探してもわからなかったよ」といえば、
「そりゃ見つからんじゃろうなぁ」といわれたり、
神社があるのは知っていても、「行ったことはないなぁ」とか言われます。
そうなれば何としても行ってみたくなるもので、
今回はグーグルマップで調べてみたら、ちゃんと天計神社が表記されていました。
で、なんとなんと、こんな細い山道までグーグル車が入ってきているんですね。
さすがに天計神社を見つけることはできなかったみたいですが、
すぐ近くの道まで上がってきていました。
そしてまぁ、グーグルマップさんのおかげで、今日ようやくたどり着けたわけです。
立派な石段を登ったら、ドーンと重厚な社殿が鎮座しておりました。
すごいなぁ。よくもこんな山のてっぺんにこんなものを建てたものです。
深閑としてひとっ子ひとりいない山の上。
ただただ荘厳な雰囲気が漂っています。
建築様式はちょっと出雲造りな気もします。
しかし、由来とか歴史とか書いているものがどこにもないのが不思議です。
結局何の神様を祀ってんだかよくわからない。
裏に回ってみると、金毘羅大権現。
修験道の天狗ですかね。
もちろん、元々はこんな立派な社殿なんてなかったろうし、
わざわざ人が登ってくるようなところじゃなかったのでしょう。
空気感だけでも身体にビンビン響いてくるようで、
かなりかなり、霊験あらたかな気がします。
これは境内の伐採されたイチョウの木。
電柱を立てる邪魔になったのでしょうか。バチあたりですよね。
最近切られたみたいですが、その切り株のいたるところか新芽がこぼれ出てきています。
数百年は経っている樹木。
おそれおおくもかしこくも、
こういう木を見上げているだけで、人間のちっぽけさを痛感させられます。
いやぁ、探し求めた甲斐あってなかなか素敵なところでした。