籾摺り精米機

投稿者: | 2017年9月4日

 

7年前にオークションで落としたホソカワの籾摺り精米機。
今までよく活躍してくれていたのですが、
こちらに持ってきてから、何だかどうも調子が悪い。

籾すりが詰まって動かなくなったり、
精米が詰まって動かなくなったり、
その度、分解して掃除したりすると、再び動くようになるのですが、
ちょっとすると、また詰まって動かなくなる。

やっぱり湿気が多いせいなのかなぁ。
ヌカが機械の中で湿って、クモの巣状のものと絡まってくっついて、
あちこちで堆積して出口を塞ぐようです。

 

 

そうこうしていたら、
籾すりと一緒にこんなゴム片が出てきた。
・・・、そうそう、前にもありました。

これは、回転しながら籾を叩くラバーです。
かなり消耗する部品なのでしょうか。
確か5,6年前にも同じように玄米と一緒に出てきて、部品を替えたのを思い出しました。
その時、知り合いのツテで農協に頼んだら、すごい請求書が来た。
その事を知り合いに言ったら、後で少し値引きしてくれたけど。

 

 

今回は自分で分解してみました。
手間さえ惜しまねば、たいがいのことは自分でできるものです。

籾ホッパーから落ちてきた籾は、
ここで何枚ものラバーに叩かれて、脱穀される仕組みです。
脱穀された籾は途中で風で飛ばされ、残った玄米が玄米ホッパーに入ります。

 

 

円盤の中にこんなふうにラバーが組み込まれています。
左側のラバーが真ん中で割れかけています。
そして右側は、ゴムが劣化して外れて、軸だけが残っている状態です。
この、中で回転する円盤がダップファン、
周りの緩衝ラバーをライナーというみたいです。

これなら、ラバーだけ新しいのに取り替えればいいようなものですが、
前回は、確か円盤ごとの交換でした。
いずれにせよ、このパーツさえあれば自分で直せます。

で、どこに行けばこのパーツが入手できるんんだろう。
近くに懇意な農機具屋もないし、
とりあえず、地元のJAに探りを入れてみることにしました。

しかし、・・・、JAになんか電話するんじゃなかった。

担当者の態度が、予想以上にひどかった。
JAって、組合員じゃないと対応が悪いのは、どこでも普通だけど、
さらに、自分のところで売った農機具じゃないとわかると、
もう、一瞬だって関わり合いたくない、っていう態度なんですね。

そのくせ、そんなJAになんか加入していないのに、
種や苗や農薬や肥料の申し込み用紙は必ず回覧されてくる。
そんなの、一瞬も見たくないのに、ちょっと迷惑。

で、仕方がないので、メーカーに直電。

問い合わせたところ、「どこから買われましたか。」と。
「ウチは小売はしていないので、販売店に」と。

そんなんさぁ、きょうびネットやオークションの時代にね、
どこで買ったかなんて、ホンマ、どうでもええやん。

農機具って、未だに問屋とか、JAとか、代理店とか、
しょうもない旧態依然とした組織に多額の中間マージン抜かれて、
結局、バカ高の小売価格が設定されているんだよね。
アホくさ。

「OK。
じゃぁ、その部品は、いったいどこの販売店か代理店にいけば手に入るのか」
と食い下がった。

「ちょっと、待って下さい。品番はわかりますか?」
「MR700」

「・・・、その機種は26年前に販売が終了していまして、200☓年に部品の供給も終了しています。」
「あっ、・・・そ、そうですか。(・・・古い機械、いつまでも使ってて、悪かったね。)」

ということで、
ウチの籾摺り精米機の籾摺り部分は、これにてガラクタになってしまいました。

でも二層式なので、精米機能はまだ生きています。
籾摺り精米機じゃなくて、
晴れて半身不随の、ただの精米機になったわけです。

島根にいる時は、あちこちにコイン籾摺り精米機があったので、
ウチの籾摺り機の調子が悪い時なんかは、
ちょっとコインまで出かければ問題なかったんですけどね。

岡山って、コイン籾摺り精米機がないのです。

これってやっぱり、稲作文化の相違なんでしょうか。
こちらでは、むしろ個人で大型の籾摺り機をもっている農家が多いようです。
だから、コイン籾摺り精米機の需要が少ないということなんでしょうか。

でも、お米なんて、基本的に籾で保管して、
食べる時に少しずつ籾摺り精米した方が、圧倒的においしいのにね。

 

籾摺り難民になりました。
どこかにお手頃な中古の籾摺り精米機がないかなぁ、と探しています。

ま、それはそれとして、
ぼちぼち稲刈りと稲架掛けの算段をしておかなくちゃ、と思い、
納屋の稲架木を物色してみました。

 

 

結構年代モノの杉の稲架木ですが、
出してみると、これで何とか使えそうです。
島根ではスケと呼ばれていた、支柱に使える長さのもの。
納屋に結構大量に残されてあるので大丈夫です。

 

 

こちらは横に渡す長い稲架木。
最初、竹を切って用意しようかと思っていたのですが、
これも年代モノの結構長いのがたくさんあるので、充分いけそうですね、

長いのは7m程もあったのですが、
軽トラに積んで運ぶにはちょっと長すぎるので、5.5mに揃えました。
これで20本。
足らなかったらまだストックがあるので、稲架木はこれで安心。

後は、この稲架木を置いておく屋根付きの小屋を、
田圃の畦に作らないといけません。
島根では丸太の掘っ立てで作っていたのですが、
掘っ立てだと、やっぱり4,5年で根腐れしてしまうんだよね、タダだけど。

だから、今度は単管で作ろうかと思っています。
一生ものということで。

籾摺り精米機」への4件のフィードバック

  1. のぶ

    島根ではスケ、と呼ばれるものは、お隣の広島県高野ではY字の木のことを言っていました。
    支柱ではなく、Y字のスケ2つを左右から支柱を支えるように設置するのです。
    「助け」から来ているのかなぁなんて思いましたが。

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  2. caferoman 投稿作成者

    そうそう、正確にいうとおっしゃる通り、支柱を左右から支えるものです。でも、Y字のもあったけど、そうじゃない方が多かったですね。ちなみに、その支柱とか、横に渡す長い木は、広島では何て呼んでました?島根でも何とか言ってたけど、忘れちゃいました。

    返信
  3. のぶ

    高野の人に聞いてみると、
    横棒は[さお]、素材は木(杉か松)又は竹。縦棒は[じく]、素材は栗。Y字棒は[すけ]、これも素材は栗。
    だそうです。さおとじくはそのまま(標準語)ですね。
    私は庄原でも高野ではなく川北というところなのですが、スケだけは初めて聞きましたし、使っているのを見るのも初めてでした。便利なもんですね。

    高野は奥出雲に近いので、言葉や文化が影響を受けています。ですのでそちらの呼び名のような気もします。

    稲刈り、楽しみですね。またブログ楽しみに読ませてもらいます。

    返信
  4. caferoman 投稿作成者

    詳しく聞いていただいてありがとうございます。
    素材は栗が強くて長持ちするんだけど、全部栗で揃えるのは難しいから、杉や竹になっちゃうんですね。
    横に渡す長い木は「ホギ」とかいっていたような気もしますが、記憶が定かではありません。その地方のモノの呼び名って、それぞれ特色があってとても興味深いです。

    返信

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