
ふと見ると、
一段下の地面が何だか黒く濡れているような。
近頃雨も降ってないのに、おかしいなと思って行ってみると、
やっぱり濡れてる。
上から踏むと地面が沈む。
これはどこかから水が漏れているに違いない。
しかし、今通水しているのは井戸水だけ。
もしや、と思って井戸水ポンプの角枡のフタを開けてみた。

な、なんと、水びたし!
止水弁の繋ぎ目からピシューっと水が噴き出しているではないか。
配管が完了して通水してから、
かれこれひと月あまりこの状態だったのか。
そうして染み出した水が、地中から一段下の地面にまで及んでいたのか。
やばい。
このまま気がつかなければ、あやうく崖崩壊か地盤沈下を引き起こすところだった。
何たるちあ。

しかし、何でかな。
パイプ径が違う?いやいやそんなことはない。
止水弁の規格がおかしいのか、不良品だったのか。
でも、漏れてるのは止水弁の片側だけ。
、とりあえず吸水のポンプを止めて、
問題箇所のパイプをいったん外すために切断するこにした。
作業しながら、
いや、もしかして…、とは思ったけれど。
パイプを切断したら、問題箇所から止水弁がスポッと抜けた。
何だ、こりゃそもそもパイプと接着してないじゃないですか。
そりゃぁ、水も漏れるわな。
大ポカです。
いくらバタバタしてたからとはいえ、職人にあるまじき所業。
今気づいてよかった。
しかし、あれだな。
最近は、さっきまで使っていたメジャーが、知らぬ間に行方不明になったりする。
そういうことが頻繁に起こる。
どうせヒョイとどこかに置き忘れたに違いないのだけれど、
まるで記憶にない。
確かこの辺で使ってたよなぁ、と自分の足取りをたどる日々。
そんなことが日常茶飯事だから、
何十箇所もあるパイプの接着忘れのひとつぐらい、
さもありなん、ともいえる。
うぅむ、自分のことがちょっと信用できなくなってきた。
そうなると、今回の給排水の配管も出来はかなり怪しい。
配管ぐらい大丈夫だろうとタカを括っていたのだが、
やっぱり、ちょっと面倒でも、
今のうちに通水テストをやっておくべきか。
いや、絶対やっておきなさい!
排水パイプは外れさえしなければ大きな問題にはならないだろうけど、
床下を這う給水パイプは、床板を張ってから気づいたのではかなり大事になる。
今ならまだ大丈夫。
いよいよ転ばぬ先の杖か、うーん。