
今年は久しぶりに米(餅米)を作ったので、今干しているところのだけれど。
乾いたらこれを脱穀しなくちゃいけない。
自走式のハーベスターも足踏み脱穀機も唐箕も、かつては持っていたのだけれど。
もう米を作ることもないだろうと思ったから、全部人にあげてしまったのです。
足踏み脱穀機も唐箕も、10年ほど前に入手した時には、
田舎の納屋で眠っているようなものがまだ安く入手できたのだけれど。
もう今となっては、本当にレトロになって付加価値がついたりしている。
そんなものを高く買うのも癪なので、自分で作れないものか、と考えた。
回転するもので、できたらモーターで回るもの・・・と考えたら、
「おー、ウチにはコンクリートミキサーがあるじゃないか!」と。
ミキサーの内側に扱き歯を付けたら脱穀ができるかも!
しかも、この形状から、脱穀した籾は外に飛び出さずに全部内側に溜まっていく。
これは素晴らしい。
内側の2本の羽を外して、ここに2枚の扱き板を据え付けることにした。

実際の稲穂を当てて、扱き歯の据え付け角度を確認。
内部はちょっと狭いけれど、稲穂が入れば大丈夫。

歯と歯の間は35mm。次の歯までは60mm。
歯は65mmの又釘を使うことにした。
これを1列ごとに、違い違いに植え込んでいく。

しかし、ここで問題が発生。
15mmほど金槌で打ち込むのだが、打ち込んだ又釘が振動で簡単に抜けてしまうことがわかった。
これは困った。
しばし考えた末に、
一度打ち込んでからいったん抜いて穴を開ける。
その穴に強力接着剤を注入し、
又釘の足にはグラインダーでギザをつけて、再度そこに強く打ち込む。
これで、接着剤が固まれば完璧でしょ。
うーん、ついに完成。
世界広しと言えど、
コンクリートミキサーが脱穀機になるとは、誰も気づかなかったであろう。
これで準備万端。
後は稲架干ししている稲が乾く日を待つだけ。
と思ったのだけれど、
念の為に、いちおう試し扱きをしてみよう、と実際の稲穂を扱いでみた。

いや、いや。いや、いや。
何と、予想に反してちっとも機能しない。
稲穂は扱き歯の間をすり抜けるだけで、ほとんど脱穀できていない。
そんな馬鹿な!
稲穂をしばらく押し付けておりましたが、結果はこれだけ。
思うに、コンクリートミキサーの回転が遅すぎるんだろうと。
だからほとんどインパクトがなく、稲穂は扱き歯の間を優しくすり抜けるだけ。
モーターの回転数を上げるわけにも行かず、
已む無く断念。
ちぇっ、いいアイデアだったのになぁ。
